食中毒
潜伏期間や症状の持続期間など、発症様式が重要となる
- 細菌性食中毒(黄色ブドウ球菌)
- 食後数時間で発症し、24時間以内には回復する
- 潜伏期間が極端に短いのは、黄色ブドウ球菌が生成したエンテロトキシンの接種が症状を引き起こすためである
- 細菌性食中毒(サルモネラ)
- 生卵の接種、ペットのミドリガメとの接触などが原因
- 潜伏期間は1日から1週間 => 黄色ブドウ球菌より長い
- 細菌性食中毒(カンピロバクター)
- 鶏肉や生乳などが原因
- 潜伏期間は2~7日 => 黄色ブドウ球菌より長い
- ボツリヌス中毒
- 真空パック製品、瓶詰食品、いずしなどが原因 => 嫌気性菌であるため
- 眼症状、四肢麻痺、呼吸困難などが特徴的
- 腸管出血性大腸菌感染症
- 原因はベロ毒素、O157が起因菌となることが多い
- 約10%に溶血性尿毒症症候群(HUS)や急性脳症を合併する => 大事!
- ウィルス性食中毒
- 白血球が上昇しない
整腸剤と止痢薬
整腸剤
乳酸菌製剤など、善玉菌の力で腸内環境を整える
止痢薬
消化管の動きを止めることで強制的に下痢を治す
食中毒では症状を長引かせる可能性がある => 悪いものは素直に出させる
ボツリヌス毒素
アセチルコリンの放出を阻害する。
症状としては運動麻痺、副交感神経遮断症状である。
動眼神経麻痺 => 散瞳、対光反射消失、眼瞼下垂、輻輳障害など
カンジダ
皮膚、消化管、口腔、膣などに常在する
食道カンジダ症では白色の偽膜がみられる。黄色の偽膜を呈するクロストリジウム・ディフィシルと見比べる。
アニサキス
確定診断は胃内視鏡検査で行う。そのままアニサキス虫体を摘出することで治療にもなる。
ちなみにアレルギー反応らしい。初回は無症状または軽度にとどまる。
プラジカンテル
肺吸虫症の治療に用いられる。
膿粘血便
大腸に広範なびらんや潰瘍をきたした時にみられる
=> 潰瘍性大腸炎や細菌性赤痢