不安定狭心症の 3 つの定義
- どれかに当てはまらなければいけない
- 全く新規の狭心症
- 増悪する労作性狭心症
- 安静時でも症状が出現する狭心症
トレッドミル負荷試験
心臓に少し強めの負荷をかけることによって心臓の機能や運動耐応能を調べるものです。心疾患の有無、重症度・予後の評価、不整脈の診断などに役立ちます。 ベルトコンベアの上を歩行していただきます。最初はゆっくりと歩行ですが、徐々に速度と傾斜がきつくなります。
ジピリダモール
- 狭心症患者が歩行困難な場合に負荷する薬剤
- 負荷した後、心筋シンチグラフィを行う
アデノシン
- 強力な細動脈の拡張作用がある
- 冠血流が 3~5 倍になる
- これを負荷しても血流が少ない
- 冠動脈の狭窄を示している
- 健常部と狭窄部以下の血流量の差をより顕在化させる検査手法
負荷心筋血流 SPECT
- シンチグラフィのこと
- どこが何壁かの対応まで抑えないといけない
冠動脈造影
- 診断と同時にカテーテル治療(PCI)を施工可能
- 究極の検査表
冠攣縮性狭心症
- 副交感神経の刺激により冠動脈が攣縮し、虚血に至る
- Holter 心電図で症状出現時にST 上昇を認める
- α 遮断薬は冠攣縮を引き起こさない
- β 遮断薬もエビデンスはない
- 過換気は低 CO2 血症を引き起こし、冠攣縮を誘発する
- 過換気症候群の発作時の胸痛
- エルゴノビン & アセチルコリン
- 冠攣縮誘発試験に用いる
心電図の経時的変化
- 異常 Q 波
- Q がめっちゃへこむ
- 治った後も残る
- QS パターン
- QRS の R が消える
- ST 上昇
- 発症直後からみられる
- 2~3 日で復帰する
- T 波の反転
- 冠性 T 波ともいう
- 2~3 日で出現
- 数週間で消失することもあるが、長年みられることもある
貫壁性虚血
- 心筋の全層に渡る虚血のことを指す
急性心筋梗塞マーカー
- 心筋トロポニンだけ持続時間がやたら長い
- CK
- 発症後数時間で上昇し、3~7 日で正常化する
- peak out
- 一週間とかたってたらもうつかないマーカー
- 発症後数時間で上昇し、3~7 日で正常化する
- 心筋トロポニン T
- 発症後数時間で上昇し、2 週間ほどで正常化する
- 持続時間が比較的長い
- 白血球数の増加
- 最も初期に見られる
- 数日で正常化する
- AST
ACS の中での鑑別
不安定狭心症はあくまで狭心症であり、心筋の崩壊を伴わないので、AST や CK の上昇は見られない
急性心筋梗塞と不整脈
- 心室頻拍や心室細動などの致死的な心室性不整脈を生じることが少なくない
- 多くは心室期外収縮から引き続いて生じる
- リドカインを投与して対処する
- 房室ブロックもありうる
- 特に下壁梗塞に多い
- アトロピン
PCI
- 左冠動脈主幹部狭窄例においては原則禁忌
- https://www.m3.com/open/sanpiRyouron/article/125993/
心筋梗塞後急性期の合併症
- 心室中隔穿孔
- 壊死が心室中隔に及んだ場合
- 新たな心雑音がみられる
- 乳頭筋壊死
- 壊死が乳頭筋に及んだ場合
- 僧帽弁が閉じなくなる
- 僧帽弁逆流による心雑音が聴取される
- どちらも急性左心不全によりうっ血をきたす
心筋梗塞後の心破裂
- 心筋の電気的活動は残存する
- 心電図上の QRS 波形はみられる
- 実際には心臓から血液は駆出されない
- 緊急開心術にて破裂部の閉鎖を行う
胸痛
- 胸痛は狭心症の重症度を反映しないことが多々ある
- 糖尿病による神経障害がある場合や高齢者においては症状が自覚されないことすらありうる
- SMI:無症候性心筋虚血
心筋シンチグラフィ
- 虚血の有無を確かめる検査
- 急性期には行わない
- 症状が出現しているならば虚血かどうか確かめるまでもない