血清膠質反応

グロブリンを凝固させるような試薬を用いる。アルブミンが低下し、グロブリンが上昇しているような疾患で陽性となる。

ZTTTTTがあり、対象となるグロブリンが違う。

ZTT...IgG

TTT...IgM

TTTの上昇はA型肝炎などで見られる。

肝細胞索

グリソン鞘を中心に放射状に並んだ肝細胞列のこと

限界板

グリソン鞘肝小葉の境界

piecemeal necrosis

肝細胞索がかじり取られるように壊死している様子。

ウィルス性肝炎では、グリソン鞘から炎症が始まり、限界板を超えて肝細胞へと波及する。その様子を反映した病理所見である。慢性肝炎への進展の指標として用いられる。

慢性活動性肝炎である自己免疫性肝炎でもみられる。

直接ビリルビンと間接ビリルビン

いい加減覚えろ

直接ビリルビンは水溶性で尿中に排泄される。間接が肝臓で直接になって尿に捨てられるから。

腎機能と造影CT

造影CTを施行する際には腎不全がないことを確かめなくてはならない。BUNやクレアチニンをチェックしよう。

どうしても造影CTをしたければ人工透析導入するしかない。

大量の腹水、下腿の浮腫

飲水、塩分制限を行わなくてはならない

とにかく水分量を減らさなくてはならない?

肝硬変ではタンパク質の制限も重要。

アステレキシス

羽ばたき振戦のこと。知るかそんなもん。

ASTとALT

ASTは半減期が短い、ALTは門脈周辺に分布しているという特徴を抑えておこう。

肝硬変はALT優位

NH3を上昇させる誘引

  • 蛋白摂取

  • 便秘

    • これは腸内細菌のせい。ラクツロースという下剤と抗菌薬を用いる。
  • アルカローシス

    • 平衡が左に傾くから

脂肪肝

  • ステロイドは増悪因子

  • 肝硬変への移行率は高いとは言えない

  • 糖尿病の合併症

  • エコーで輝度の上昇が見られる

  • 深部は低エコーになる

  • γ-GTPは禁酒で速やかに改善する

Mallory小体

アルコール性肝障害や肝細胞癌患者組織に確認されるユビキチン化タンパク質

肝硬変とIgA

血清IgAの上昇は肝機能の低下を反映している。

特にアルコール性肝障害ではそれが顕著に現れる。

ICGの目安

ICG(15分値)

肝硬変...25%以上

肝硬変非代償期(甚大な肝障害)...50%以上 

ちなみに体質性にICGを排泄できないこともある => 体質性黄疸

この場合は肝不全があるわけではないので予後良好。

NASHってなんの略?

Non-Alchoholic Steatohepatitis

大腿骨頭壊死の原因

  • 慢性アルコール性障害
  • 副腎皮質ステロイド

副作用が生じやすい三大薬剤

  • 抗不整脈薬
  • 抗けいれん薬
  • 抗結核薬

薬剤性肝障害

実は2種類存在する。

  1. 肝細胞障害型
  2. 胆汁うっ滞型

1.はイソニアジドクロロホルム四塩化炭素など

2.はクロルプロマジンメチルテストステロン

アセトアミノフェンは両方ある。副作用として最も恐ろしいのがまさに肝臓障害である。

健康食品で起こることもある。青汁とかサプリメントとか。

AIHとPBC

よく鑑別が問題になる。抗体で見分けることも多いが、まずは血液検査の相違点を知っておく。PBCでは胆道系の酵素が上昇する。胆道系の酵素とはγ-GTP・ALPである。これらが上昇していなければ、PBCを鑑別に挙げない。

抗体に関して

AIH...抗核抗体抗平滑筋抗体、HLA-RD4

PBC...抗ミトコンドリア抗体IgM高値

ウルソデオキシコール酸

胆汁排泄促進薬であり、原発性胆汁性胆管炎(PBC)の第一選択

当然対症療法、根治しようと思ったら肝移植しかない。

PBCと骨粗鬆症

胆汁排泄障害によりビタミンDの吸収が低下するため。

骨粗鬆症を増悪させるのでステロイドは禁忌となっている。AIHの第一選択はステロイドあるため、鑑別は非常に重要。

bacterial translocation

腸内細菌が粘液バリアを通過して体内に移行しやすくなること

  • 腸内細菌の異常増殖 e.x.菌交代現象もこれ
  • 粘膜障害
  • 免疫低下 e.x. 免疫抑制剤
  • 全身性の消耗疾患
  • 門脈圧亢進による腸管血流のうっ滞

肝臓の区域

解剖学的葉区分機能的葉区分がある。

臨床的に重要で外科手術の指標にされるのは機能的のほう。

肝再生

肝再生には次の2つの要素が欠かせない

  • 経口栄養
  • アミノ酸

肝血管腫

まずは画像所見。ダイナミックCTでみてみると、動脈相で辺縁が染まり門脈相・静脈相にかけて中心へと染まっていく。

綿花様濃染図というのも見られる。

対処

普通は経過観察

ひどくなるとDICを発症する。そうなったら切除や放射線療法

肝疾患一覧

画像所見から考えるもの

  • 肝細胞癌
  • 転移性肝癌
  • 肝内胆管癌
  • 肝血管腫
  • 肝嚢胞
  • 肝膿瘍

経皮経肝胆道造影

defect...石がある?

pooling...肝膿瘍??

肝膿瘍

肝臓の炎症性疾患

原因:赤痢アメーバ大腸菌クレブシエラといった菌が胆道系からやってくる(腸管 -> 門脈経由もあるけどNo1は胆道系)

穿刺で起因菌の特定を試みる。

敗血症に注意

肝内胆管癌と肝移植

肝内胆管癌は浸潤性が強く、全身病ともいわれている。特にリンパ節転移陽性例では、たとえ治癒切除が施行されたとしても、術後の予後は極めて不良である。そのため同じ原発性肝癌の肝細胞癌と違い、肝移植の適応にはなりにくい

劇症肝炎

  • 低血糖がみられる
    • グリコーゲンを糖に変換できなくなるため
    • 肝硬変では糖をグリコーゲンにして蓄積しにくくなるため逆に高血糖となる