全体像
腸結核
Crohn病との鑑別は重要で、輪状潰瘍を特徴とする
生物学的製剤
Crohn病では、治療抵抗性あるいは重症の症例に対して抗TNF-α抗体製剤を用いる。薬剤名としてはインフリキシマブなど。免疫を抑える働きがある。禁忌として重要なのは結核であり、増悪させてしまう。投与前には呼吸器症状がなくとも結核のスクリーニングを行わなくてはならない。具体的にはツベルクリン反応やインターフェロンγ遊離試験である。
中毒性巨大結腸症
潰瘍性大腸炎における局所合併症のうち、症状が電撃的に変化するものと考えることができる。手術の絶対適応であり、緊急手術することもある。
鎮痙剤、抗コリン薬、モルヒネなどは消化管の運動を抑制し、増悪させるので禁忌。内視鏡など腸内圧を高める処置も、穿孔の危険があり禁忌。
CMVとUC
重症の潰瘍性大腸炎はステロイドで治療することが多いが、ステロイド服用中にはサイトメガロウイルス感染が問題になることが多い。潰瘍性大腸炎にステロイド抵抗性が見られた場合はCMV感染を疑い、検索を行わなければならない。
腸結核とCrohn病の共通点
どちらも全層性病変をきたす。
Q. 相違点は?
A. 輪状潰瘍と縦走潰瘍